
今年は一体型VRヘッドセットが複数リリースを予定していますが、すでにネカフェなどで利用されている一体型VRヘッドセット「DPVR 4D」の一般ユーザーへの販売が始まりました。購入手続きは一部のレンタル店で可能で、3月1日より順次出荷を開始しています。価格は販売店舗により異なりますが、5万~6万円程度です。
本記事では、販売が開始された実機を使用して、外観や使い勝手などをご紹介します。
「DPVR 4D」とは
「DPVR 4D」は、上海に居を構えるVRヘッドセットメーカーDPVR(大朋VR)の高機能一体型VRヘッドセット「M2 Pro」をベースとし、株式会社L.A.B(エル・エー・ビー)が開発・販売する一体型のVRヘッドセットです。
株式会社L.A.Bと言えば、アダルトフェスタVRのL-POINT(ポイント決済システム)を運営したり、ネカフェへのVR導入を推進している企業。そのため、DPVR 4Dは、アダルトフェスタVRのVR動画が簡単に視聴できるようにカスタマイズされており、アダルトVRユーザーのためのデバイス、と言っても過言ではないVRヘッドセットです。
外観・重量

照明の関係でややゴールドっぽくなっていますが、実際はシルバー。重さは398gと、一体型でありながらOculusやHTC Viveよりも軽量!最近のVR動画は長尺作品も多いので、400gを切る軽さは嬉しいポイント。

ヘッドセットの左側側面には電源ボタン。ボタン一個なので非常にシンプル。

右側には、左上から「戻るボタン」、「音量ボタン(大・小)」そしてその下の四角いエリアがタッチパネルエリア。タッチパネルはメニューやページのスクロールなどに使えます。タッチパネルの中心が決定ボタンになっています。この辺はGear VRにも似ています。

前面にはフロントグリルとでも言うべき放熱用のアミアミが。負荷がかかって熱が発生すると中のファンが回って熱を放出、内部を冷却します。放熱時は多少ファンの回転音がしますが、使用する際はイヤホンをするのでまずまず許容できるレベルでした。

下側には端子を接続する穴。左からイヤホンジャック、マイクロUSB、充電用ジャック、マイクロSDカードスロット。ダウンロードしたVR動画は、マイクロUSB経由でパソコンからコピーしたり、マイクロSDカードに入れることで視聴可能。

レンズ部分。視野角は96度とまずまず。アダルトVR動画の場合、180度の作品が多いので視野角は十分でしょう。ディスプレイはサムスン製の有機EL(!)で解像度は2650×1440。発色が良く綺麗です。IPD(瞳孔間距離)調整はできません。フェイスガードとレンズの距離が近いのでメガネをかけた状態での視聴は厳しいです。
レンズ左側にセンサーがあり、ヘッドセットを被っている状態かどうかを判別してくれます。ヘッドセットを外すと自動で電源OFF、被ると電源がオンになる親切設計。

ヘッドセットの上部には焦点距離調節用のダイヤルがあります。

ヘッドバンドは頭頂部、後頭部に厚めのクッションがあり、装着感はなかなか良い感じ。マジックテープ方式で長さ調節も比較的簡単です。
ヘッドセットのほかに以下の付属品がついていました。マニュアルは後発送で、別途送られてくるとのこと。
- イヤホン
- フェイスクッション(交換用)
- マイクロUSBコード
- 充電用コード(USBコード)
- 電源プラグ
肝心のアダルトVR動画の視聴(ストリーミング再生)はどうか?
DPVR 4Dの電源を入れてWiFiの設定をすると、すぐにホーム画面にVR動画の一覧が表示されます。これだけでも感動モノ!NetflixやAmazon Video、Youtubeのような感じをイメージしてもらえれば分かりやすいんじゃないでしょうか。動画のサムネイルを、ワンタップ、詳細画面でももう一度タップするとすぐにサンプル動画が再生されて・・・
いいです。PCVRに肉迫する臨場感・・・!
高解像度の有機ELディスプレイなので発色が良く、網目感も低めで綺麗。ログインしていない状態でも、2タップで簡単にサンプル動画が視聴できました。動画には匠作品もありました(※ちなみに、ストリーミングで快適にVR動画を視聴するには、ある程度高速なネット環境が必要)。
今のところ一覧から動画の購入はできないようですが、ログインすると、購入済み動画のフルバージョンが視聴できました。現時点では、筆者が購入したVR動画の中で、一覧に出てこない作品もありましたが、順次追加されていくのかもしれません。

実際の画面をキャプチャできなかったので、DPVR 4D公式サイトから引用。ホーム画面のイメージはだいたいこんな感じ。サンプル画像では映画の一覧ですが、実際はVR動画の一覧が並んでいて、一覧の上に「アプリ」「一般」「音楽」「その他」「18禁」とジャンルごとにタブで分けられています。アダルト以外にも、アダフェスのIDとパスワードでログインできるV-CHANNELの一般向けVRコンテンツもあります。
若干ユーザーインターフェイスなどは粗削りな部分がありますが、今後もファームウェアがバージョンアップされるので、さらに使い勝手もアップするハズ。18禁コーナーにはズラッとアダルトVR動画が一覧表示されます!動画はワンタップ、ツータップで再生出来ます!スゴイ!
連動機能「+1D」に対応!チャプター選択やストーリー再生も
DPVR4Dは、「+1D」に対応しており、ブルートゥースで「A10サイクロン SA」や「U.F.O. SA」といった「+1D」対応機器(電動オナホ)と連動します。さらにストーリー再生やチャプター選択にも対応しています(※動画が対応している必要有り)。

動画と連動する電動オナホ「A10サイクロン SA」
ヘッドセットを被りなおすことでリセンター。
視点の中心を変更する「リセンター(視点リセット)」はDPVR 4Dを被りなおすことで可能。ベッドに仰向けで寝た状態で被りなおすと、天井方向が視点の中心にリセットされるので、寝た状態での視聴も楽しめます。座った状態でも視点がズレてきたなと思ったら被りなおすことでリセンターできます。
ダウンロードした匠作品(3K・60fps)、KMPの4K超高画質は視聴できるのか!?
ストリーミングによる通常のVR動画は難なく再生できましたが、匠作品をストリーミングで視聴するには高速なネット環境が必要なので、ダウンロードして視聴する方も多いでしょう。アダルトフェスタVRでダウンロードした3K・60fpsの匠作品や、KMPの超高画質4K作品が果たしてスムーズに再生できるのか?高画質にこだわるユーザーには気になるところです。
少々技術的な話ですが、匠やKMPの超高画質作品は、作品にもよりますが、ビットレート(一秒間当たりのデータ量)が30Mbps程度。通常のVRで10Mbps前後なので、3倍のデータを処理するマシンパワーが必要になります。マシンパワーが非力だとカクついたり、最悪止まってしまって再生できないということも。DPVR 4Dに十分なパワーがあるかどうかもチェックします。
ダウンロードしたVR動画の視聴方法
パソコンでダウンロードしたmp4形式のVR動画を、DPVR 4Dの「Movies」フォルダにコピー。コピーするとDPVR 4Dの「ローカル視聴」という箇所にコピーした動画が表示されて、視聴可能になります。DPVR 4Dのストレージの空き領域は23GB以上あるので、よほどの長尺でない限り、作品一本分の全ファイルが一度にコピーできる十分な空きがあります。空き容量が足りない場合は、マイクロSDカードを使えばOK。
匠作品を視聴
Gear VR版のmp4ファイルをダウンロード。匠の場合は、VRの設定を「180度、サイドバイサイド」に設定すると適切に表示されました(ストリーミングの場合は自動で設定してくれるので設定不要)。視聴したのは、可愛さの中にもエロスを感じさせる眼差しが素敵な、ななせ麻衣ちゃんの作品。

【匠】終電間際でワンチャン狙って引きとめてみたら意外といけた!少しほろ酔い+ベロキス多め+密着感でななせ麻衣とラブラブ中出しSEX
再生してみると、スムーズで滑らかに再生されました。3Kによる高精細で発色の良い映像で、至近距離でのななせ麻衣ちゃんとのイチャラブも、ヌルヌルと動くので非常にリアリティが高く、臨場感がありました。
KMPの4K超高解像度を視聴
次に視聴したのは以下の2作品。超高解像度作品は、4K超高画質版のmp4ファイルをダウンロード。視聴時にVRの設定を匠同様、「180度、サイドバイサイド」に設定して鑑賞。

【超高画質】超甘えん坊のイチャにゃんデリヘルと密着中出し 星奈あい
星奈あいちゃんの作品は、初めてOculusで見たときに非常にシャープで驚かされましたが、PCVRとほぼ同レベルの再生感。超高画質なので、ストリーミング以上に高精細。発色も良く、立体的で臨場感があります。肝心の再生もスムーズ。

【超高画質・長尺173分】声我慢シチュエーションオムニバススペシャル!内緒でこそこそとHすると、すごく興奮しちゃうよね! 紺野ひかる・河南実里・南梨央奈
照明が明る過ぎず、白トビなくディティールも良く見えます。リアリティのある映像で立体感もイイ感じ。紺野ひかるちゃん、河南実里ちゃん、南梨央奈ちゃんの存在感がPCVRとほぼ同レベルで感じられました。
DPVR 4Dは匠も超高解像度版もスムーズに再生。
DPVR 4Dは、匠作品、KMPの4K超高解像度作品を楽しむ上でも十分なパワーがありました。アダフェスの高画質VRを満喫するには、非常に重要なポイントと言えるでしょう。
【まとめ】現時点でも使い勝手は良好。DPVR 4Dで見放題が開始されればさらに便利に!販売経路も今後拡大予定。
アダフェスやV-CHANNELのVR動画を視聴する上で、十分使えることが分かったDPVR 4D。匠作品や超高解像度版も視聴できてヘビーユーザーも納得のVRヘッドセットでしょう。現時点では、アダフェスのサイト経由で動画を購入する必要がありますが、DPVR 4Dで月額見放題が開始されれば、ホーム画面の一覧から多数のVR動画が、2タップ程度で簡単に見られるようになって一気に利便性がアップしそうです。実際、開発元のL.A.Bさんもその方向で進めているようです。
今後も複数の一体型VRヘッドセットが登場する予定ですが、DPVR 4Dは、匠や4K超高画質作品がスムーズに再生できるパワフルさ、ハードとソフトの両面からVRをより簡単に楽しむための工夫がされている点が非常に魅力的。数タップするだけでVRを気軽に楽しむ時代がすぐそこまで来ていることを感じさせてくれるVRヘッドセットでした。
現状は一部のレンタル店でのみ購入できますが、今後はネットでの販売なども開始される予定のDPVR 4D。これからVRを始めたい方はもちろん、アダルトフェスタVRユーザーで、新規にVRヘッドセットの購入を検討している方は、ぜひともチェックしておきたいVRヘッドセットでしょう!
■DPVR 4D:基本スペック
ディスプレイ | サムスン製 有機EL 5.7インチ |
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解像度 | 2560×1440 |
視野角 | 96度 |
CPU | Samsung Exynos7420(4 coreA57+4 core A53)14nm |
GPU | ARM Mali T760 MP8(最大動作周波数 772MHz) |
メモリー | 3GB LPDDR4(ROM 32GB) |
カードスロット | マイクロSDカード(~128GB) |
バッテリー | リチウムイオンバッテリー:3000mA, 3.8V(約3時間動作) |
WiFi | 2.4G/5G |
ブルートゥース | 4.0 |